今日は大晦日。間もなく新しい年が始まります。今年2013年、思い立ってジオラマ教室に通い始めました。その成果の第一弾、小さなレイアウトが一応完成(いじくるといつまでも終わりが無いので、一応という言葉で)しました。今回の記事ではその制作から完成までを述べてみたいと思います。次の写真が完成品のすがたです。10インチのケーキドームに収まっています。

今回の作品は初心者のためのもので、直径約250mmの円形レールにジオラマを作り込んでいくというもの。建物は2軒でトミーのジオコレというキットを使います。そのまま使うのではなくてこのレイアウトに合うように小さくします。
まず最初の段階。ベースは円形のスタイロフォームを使います。スタイロフォームは家の壁などの断熱材によく使われている材料で発泡スチロールより堅く出来ています。又加工が簡単なので鉄道模型のレイアウトにはよく使われます。そのうえにトミーテック製のスーパーミニカーブレール(半径103mm)を設置します。ゲージはNゲージといって軌道間隔が9mmです。さてジオコレの家を組み立て、それをどのように配置するかを決めます。また小さなスタイロフォームで小さな丘を作っていきます。右側の写真は建物が置かれる位置に小さな穴をあけて100円ショップで買って来た照明を入れたものです。

左はイメージを膨らませるために針葉樹や広葉樹(これもジオラマキットで制作)を適当においてみた写真です。真ん中にスチロール板の道を置きました。これだけでも感じがでてきますね。
さて左の写真はちいさなスタイロフォームを削って丘を作った後その上にプラスターという石膏材料を塗った様子です。また踏切を作るために道に石膏粘土で形を整形しました。石膏粘土も石膏も乾燥した後はヤスリなどで調整できます。田んぼは緑色の芝をあらわす紙を貼ります。またレールは本物のように見せるために線路のさびを表現するようにエナメル塗料で茶色に塗ります。後で走行面の塗料をはがせば本物のレールのように見えます。田んぼのあぜ道は白いスチール板を張りました。

これら全ての段階で電車がうまく運転できるかチェックをします。そのために自作のコントローラを用意しました。これは先般ブログ記事に載せたPWMコントローラです。車両を大変ゆっくり走行させることができます。PWM模型鉄道用コントローラ
次のステップは道路と丘の塗装を行う事です。左の写真は道路をアクリル塗料で塗装して実際の道のようにムラを出したもの。踏切のところは黄色の注意色で塗りました。また田んぼのあぜ道や家の周りの土地には木工ボンドを水で薄めたボンド水を塗って上からターフの粉を振りかけます。三種類の濃さの粉をうまく振って土地の感じを出します。右の写真は石膏で固めた岩に水でかなり薄めたアクリル塗料を筆でたたくように塗ったものです。塗料が自然に流れて岩の濃淡が付いて本物のような感じになります。この上にも後でボンド水をまだらに塗って軽くターフを振りかけます。岩の割れ目から苔や雑草が生えて来ているような感じが出せます。

ここまではほぼベースの景色の作成でした。ここからはディーテールの作成に移ります。左の写真。小さな岩の丘に針葉樹と常葉樹をスキマ無く植えました。一カ所に高いものをまとめるとレイアウト全体が締まりのある形になります。踏切には注意信号を取り付けました。電柱も一本、仮置しています。右の写真は反対側から見たもの。岩の崖にそって作られた塀にツタが生えているようにしました。また家の周りに少し背の高い草を植えました。いよいよ本物のように見えてきました。


少しアクセントが欲しかったので在庫に持っていたプラスチックの小さな家を改造して田んぼに小屋(倉庫?)らしき建物を作っておいてみました。この段階では田んぼで働く人たちのフィギュアを設置しています。右の人は米俵を担いでいるのでしょうかね(写真左) 。右の写真では昔懐かしい三輪車を配置しました。荷物の緑色の幌はティシュペーパーにボンドを付けて着色し、その後に黄色の糸で幌を固定しています。三輪車は少し汚しています。

もう少し小物が欲しくなります。二階建ての家の横が寂しかったのでそこにスチロール板をボールペンでけがいて敷石風に塗装した歩道を置くことにしました。またその上に自転車を停車させ、電話ボックスも付けることにしました。左が自転車、右が電話ボックスです。両方とも紙で出来ています。電話ボックスの中には電話機と電話帳まで入っています。

また左の写真が作成した歩道で右がその設置後です。歩道の上に自転車と電話ボックスを置きました。自転車に乗ろうと女の人が近づいています。歩道のそばには排水溝の蓋もあります。

やはりレイアウトにはストーリーが必要です。左の写真は買物帰りの中年のおばさんのフィギャー。「あそこのお店が安かったのよ」等とお話をしているようです。右の写真は一家で電車を見ている様子。小さな子供がお母さんにだっこされていますね。男の子がサッカーボールを持っているようですね。犬もいます。

物干竿に敷布が干されています。横で掃除をしているご婦人が。。見えるかな?この家にはテレビアンテナもありますね。東京タワーの方を向いているのでしょうか。

やはり当時からカメラ小僧がいたのかも(写真左)。家の裏にはイングリッシュガーデンがあって老夫婦が座って鑑賞していますね(写真右)。色々場面が出来て来て面白くなってきます。

さて少しこだわりがあったのが空中に張っている電線と電車の架線作成です。電柱に渡っている電線はEasy Lineといって伸び縮みするゴム線のような材料を使っています。模型帆船のロープや昔の複葉機の張り線にも使っているものです。家庭の引き込み線も再現してみました。碍子を白く塗っています、実物の電車の架線は支柱と支柱の間を直線で結ぶのですが、このような小さなレイアウトで円形線路の場合は柱だらけになってしまいます。それを避けるために少しデフォルメをしました。曲線の架線を張るのですね。材料は直径0.3mmのリン青銅線。この材料はバネに使っているのでへたりません。おかげで架線の雰囲気を出すことができました。写真左が電線。右が架線の状況です。

以上のような細工でようやく納得がいくレイアウトになりました。このレイアウトを背景にのんびり走行する電車の動画を最後にリンクします。
これでまずは第1弾の完了です。さて次にまたチャレンジを始めています。それでは皆様よいお年を。

今回の作品は初心者のためのもので、直径約250mmの円形レールにジオラマを作り込んでいくというもの。建物は2軒でトミーのジオコレというキットを使います。そのまま使うのではなくてこのレイアウトに合うように小さくします。
まず最初の段階。ベースは円形のスタイロフォームを使います。スタイロフォームは家の壁などの断熱材によく使われている材料で発泡スチロールより堅く出来ています。又加工が簡単なので鉄道模型のレイアウトにはよく使われます。そのうえにトミーテック製のスーパーミニカーブレール(半径103mm)を設置します。ゲージはNゲージといって軌道間隔が9mmです。さてジオコレの家を組み立て、それをどのように配置するかを決めます。また小さなスタイロフォームで小さな丘を作っていきます。右側の写真は建物が置かれる位置に小さな穴をあけて100円ショップで買って来た照明を入れたものです。


左はイメージを膨らませるために針葉樹や広葉樹(これもジオラマキットで制作)を適当においてみた写真です。真ん中にスチロール板の道を置きました。これだけでも感じがでてきますね。
さて左の写真はちいさなスタイロフォームを削って丘を作った後その上にプラスターという石膏材料を塗った様子です。また踏切を作るために道に石膏粘土で形を整形しました。石膏粘土も石膏も乾燥した後はヤスリなどで調整できます。田んぼは緑色の芝をあらわす紙を貼ります。またレールは本物のように見せるために線路のさびを表現するようにエナメル塗料で茶色に塗ります。後で走行面の塗料をはがせば本物のレールのように見えます。田んぼのあぜ道は白いスチール板を張りました。



次のステップは道路と丘の塗装を行う事です。左の写真は道路をアクリル塗料で塗装して実際の道のようにムラを出したもの。踏切のところは黄色の注意色で塗りました。また田んぼのあぜ道や家の周りの土地には木工ボンドを水で薄めたボンド水を塗って上からターフの粉を振りかけます。三種類の濃さの粉をうまく振って土地の感じを出します。右の写真は石膏で固めた岩に水でかなり薄めたアクリル塗料を筆でたたくように塗ったものです。塗料が自然に流れて岩の濃淡が付いて本物のような感じになります。この上にも後でボンド水をまだらに塗って軽くターフを振りかけます。岩の割れ目から苔や雑草が生えて来ているような感じが出せます。


ここまではほぼベースの景色の作成でした。ここからはディーテールの作成に移ります。左の写真。小さな岩の丘に針葉樹と常葉樹をスキマ無く植えました。一カ所に高いものをまとめるとレイアウト全体が締まりのある形になります。踏切には注意信号を取り付けました。電柱も一本、仮置しています。右の写真は反対側から見たもの。岩の崖にそって作られた塀にツタが生えているようにしました。また家の周りに少し背の高い草を植えました。いよいよ本物のように見えてきました。


少しアクセントが欲しかったので在庫に持っていたプラスチックの小さな家を改造して田んぼに小屋(倉庫?)らしき建物を作っておいてみました。この段階では田んぼで働く人たちのフィギュアを設置しています。右の人は米俵を担いでいるのでしょうかね(写真左) 。右の写真では昔懐かしい三輪車を配置しました。荷物の緑色の幌はティシュペーパーにボンドを付けて着色し、その後に黄色の糸で幌を固定しています。三輪車は少し汚しています。


もう少し小物が欲しくなります。二階建ての家の横が寂しかったのでそこにスチロール板をボールペンでけがいて敷石風に塗装した歩道を置くことにしました。またその上に自転車を停車させ、電話ボックスも付けることにしました。左が自転車、右が電話ボックスです。両方とも紙で出来ています。電話ボックスの中には電話機と電話帳まで入っています。


また左の写真が作成した歩道で右がその設置後です。歩道の上に自転車と電話ボックスを置きました。自転車に乗ろうと女の人が近づいています。歩道のそばには排水溝の蓋もあります。


やはりレイアウトにはストーリーが必要です。左の写真は買物帰りの中年のおばさんのフィギャー。「あそこのお店が安かったのよ」等とお話をしているようです。右の写真は一家で電車を見ている様子。小さな子供がお母さんにだっこされていますね。男の子がサッカーボールを持っているようですね。犬もいます。


物干竿に敷布が干されています。横で掃除をしているご婦人が。。見えるかな?この家にはテレビアンテナもありますね。東京タワーの方を向いているのでしょうか。


やはり当時からカメラ小僧がいたのかも(写真左)。家の裏にはイングリッシュガーデンがあって老夫婦が座って鑑賞していますね(写真右)。色々場面が出来て来て面白くなってきます。


さて少しこだわりがあったのが空中に張っている電線と電車の架線作成です。電柱に渡っている電線はEasy Lineといって伸び縮みするゴム線のような材料を使っています。模型帆船のロープや昔の複葉機の張り線にも使っているものです。家庭の引き込み線も再現してみました。碍子を白く塗っています、実物の電車の架線は支柱と支柱の間を直線で結ぶのですが、このような小さなレイアウトで円形線路の場合は柱だらけになってしまいます。それを避けるために少しデフォルメをしました。曲線の架線を張るのですね。材料は直径0.3mmのリン青銅線。この材料はバネに使っているのでへたりません。おかげで架線の雰囲気を出すことができました。写真左が電線。右が架線の状況です。


以上のような細工でようやく納得がいくレイアウトになりました。このレイアウトを背景にのんびり走行する電車の動画を最後にリンクします。
これでまずは第1弾の完了です。さて次にまたチャレンジを始めています。それでは皆様よいお年を。
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