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オリエント急行、ザルツブルグ、モーツァルトの生誕の地

オリエント急行の停車駅、オーストリアのザルツブルグ。オーストリア屈指の奇麗な町。Salzburgは文字通りSalz(塩)burg(城)で岩塩取引で繁栄した町だそうです。映画サウンドオブミュージックの舞台、エーデルワイスが歌われたところでもあります。ザルツブルグのシンボル:ホーヘンザルツブルグ要塞を遠方に眺めたミラベル庭園。

ザルツブルグ中央駅  ザルツブルグホーム  ザルツブルグ 
ザルツブルグ中央駅 ホームに止まるオーストリア国鉄の機関車 右端の写真はGoogle Map から

旧市街のゲトライデカッセ通りにはいろいろなお店が軒を並べ、品のいいしゃれた看板を掲げています。マグドナルドやルイビトンなども趣きの違う看板になっています。

ザルツブルグ中心街  ルイビトン看板  マグドナルド看板
Google Mapから

またあまりにも有名ですが、ここはウォルフガングアマデウスモーツァルトの生誕の地。現在生家はモーツァルト博物館になっています。ヒルベルトフォンカラヤンもこの町に住んでいました。

モーツァルト モーツァルト肖像画

『魔笛』K620
目黒のカフェテラスでぼんやり外を見ていたときに楽器と聞き間違うような素晴らしいソプラノ声が耳に入ってきたときなんだこれと思ったのが私のモーツァルトとの真の出会いでした。それまではよく学校で聞くようなアイネクライネナハトムジークなどを知っていましたが、知るというのと感じるというのはこんなに違うのかとあらためて知らされたのでした。このアリアは『魔笛』の夜の女王のアリアでした。たしかカールベーム指揮のベルリンフィルの演奏だったかと思います。それからはまってしまった状態になりました。

魔笛1  魔笛2  魔笛3
ヤマハで購入した魔笛のボーカルスコア、夜の女王のアリア、最上段のスタッカートで歌われる部分が特別印象に残ります。右端のスコアーはタミーノとパミーナの出会い。これから試練に向かうタミーノに私も一緒にいかせてくださいというパミーナの言葉。この小節の後パミーナが彼の父親が魔笛を雷鳴轟くなかどのように作ったかを美しい調べに乗せて歌います。私が魔笛のなかで本当に集約されるところはどこかと聞かれた場合、間違いなく挙げたいのがこのが楽譜に載っている箇所だと思います。『私のタミーノ、Tamina mein、私のパミーナ Pamina mein』。

魔笛は当時のハイカラであったイタリア語ではなくドイツ語で歌われています。楽曲の間はチェンバロ等の伴奏の無い平易な台詞によって語られます。庶民の為のオペラだったのでしょうか。またモーツァルトとフリーメーソンの関係も取りざたされていますが、この魔笛の序曲にはそれを暗示するファンファーレが使われています。

しかしそのような背景はともかくこの魔笛は一度聞けば耳に残る大変奇麗なメロディーに満ちあふれている歌劇ですね。パパゲーノが渡された魔法の鐘が奏でるモノスタトス達の踊りの小さなメロディーもきらきらと輝いているようです。その直後シューベルトの『野薔薇』に似たメロディーが少し流れます。(パミーナとパパゲーノの掛け合い)。

ピアノ連弾で奏でる魔笛の数々はこちらまで。 とくに(No5 五重唱)と(No8 Finale Part2) がおすすめです。モーツァルトの魅力が曲中にあふれているアレンジになっています。

魔笛はいろいろな人に愛されています。スエーデンの巨匠と言われた映画監督ベルイマンも魔笛の映画を作りました。私はヤマハホールで鑑賞したことがあります。映画の中に舞台があり、一幕と二幕の間奏中に役者が観客席を見ているような場面もあります。なによりも第一幕のタミーナと宣教者が語り合う場面の緊張感が素晴らしく、心の底にしみる音楽に更に厚みを増す効果がありました。

モーツァルト「魔笛」 [DVD]モーツァルト「魔笛」 [DVD]
(2003/05/24)
ヨーゼフ・ケストリンガーホーカン・ハーゲゴード

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『フィガロの結婚』K492 オペラブッファ

フィガロの結婚

これも楽しい歌劇です。一日の出来事がほぼ同時進行で進みます。セビリア地方の領主で昔からの領主権(花嫁の初夜権)を使いたいアルマビーバ伯爵を懲らしめる為にしかけたフィガロ、スザンナ、伯爵夫人の罠。ケルビーノという小性等が登場し場面を盛り上げます。フィガロがケルビーノが罰を受けた際からかって歌う『もう飛ぶまいぞこの蝶々』上のCDの絵柄は伯爵夫人の部屋に忍び込んだケルビーノ、伯爵が突然部屋に入ってきたとき椅子の後ろに隠れる様を描いた物です。伯爵夫人も浮気とおもわれないかハラハラの場面です。ケルビーノのアリア(恋とはどんな物かしら)はとくに人気がありますね。むかし銀座にあって今新橋に移ったドイツレストラン『アルテリーベ』では1時間に一回、二期会の新人等のショーがありますがいつもこの曲をリクエストしていました。また映画(ショーションクの空に)で模範囚が刑務所内の管理を任され放送で伯爵夫人とスザンナのデュオ、そよ風に乗せて(手紙の二重奏)を流し他の囚人がこの世の物とも思えぬ天使の声がしたと言わしめたのも興味深かったと覚えています。フィナーレの場面が面白いですよ。伯爵の狼狽ぶりが。またこの物語の前編に当りますが、伯爵と伯爵夫人ロジーナの仲をフィガロがうまくつなげるという物語があります。ロッシーニのセビリアの理髪師です。こちらの方が後で発表されましたが。

レクイエム K626 最後の作品
レクイエムスコア表紙  レクイエム涙の日  レクイエム涙の日2

レクイエムCD表紙

モーツァルト最後の作品で未完です。曲の生い立ちはよく知られているように依頼者が自分の作品としたかった為に極秘裏に製作依頼したというもの。モーツァルトは自身の鎮魂歌を書くようにこの作品を作っていったと言います。残念ながら完成を見ずに35歳の若さでこの世を去ってしまいました。亡がらは共同墓地に葬られたそうです。
上記の写真の2枚目Lacrimosa(涙の日)の8小節目で自身の筆をとめたようです。その後弟子のジェスマイヤーによってオーケストレーションされました。この涙の日はレクイエムの中でも鬼気迫る曲であり上記写真スコアの3番目の一番上にある旋律、短調が微妙に町長に変調されまた短調に戻っていく流れは圧巻で感動的です。何時まででも聞いていたい気がします。

エピソードをもう一つ。このブログでも以前紹介しましたアインシュタイン。この項ではもう一人のアインシュタインがモーツァルトの作品史に貢献しています。アルフレートアインシュタイン(かの物理学者のアインシュタイン博士の従兄弟にあたります!!)、作品にケッヘル番号がついていますが、その根本的な改訂を行った第一人者ですが、それであるが故にモーツァルトの作品をこよなく愛していたのでしょう。白水社から彼の著書『モーツァルト』の訳本が出版されています。650ページ超の大作ですね。

アインシュタイン  スタンダール  スタンダール スタンダール

フランスの小説家スタンダールもモーツァルトに対するオマージュとでも言うべき小品を書き残しています。

ピアノ協奏曲

私の好きな楽曲には透明な声を保ったエディットマティスの歌うモテット(エクスルターテ・ユビラーテ) K165(モーツァルト17歳のときの作品)やピアノ協奏曲20番K466、27番K595、オーボエ協奏曲K314などがあります。

長くなりましたが、また機会があればモーツァルトその2を書いてみたいと思います。
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